今回はEVAについて考える。
この時期になると多くの上場企業で株主総会が開催される。
だから、上場企業のコーポレートサイトにアクセスをしたらたいてい
株主総会招集通知
が掲載されているし、株主なら自宅にも投資している銘柄の株主総会招集通知が届いているハズ💡
その株主総会招集通知には、とても多くの情報が書かれているからその内容をくまなくチェックすると独自の投資戦略を立案できる。
そこで今回調べてみたのは
EVA
というもの。
EVAとは
Economic Value Added
の略で、日本語では
経済的付加価値
という。
このEVAとは、企業が資本コスト以上の税引後営業利益を稼いでいるかどうかを判断するための考え方。
式で表すと
EVA=税引き後営業利益ー資本コスト(支払利息・配当金)
このEVAは高い方が良いのだが、これを上げるために企業がやることは
- 税引後営業利益を上げる
- 投下資本を減らす
- WACC(加重平均資本コスト)を減らす
という方法がある。
例えば、EVAを上げるために2の投下資本を減らすことに取り組む場合、
投下資本を減らすと将来の営業利益を減少させる可能性がある。これは企業の成長力が停滞することを表す。
だから、この場合は売上債権や棚卸資産の圧縮、遊休地や本業とは関係のない有価証券の売却などによって投下資本を減らしているのかどうか・・・これによってEVAを上げているとこの会社は企業努力が成果に出ているといえる。
この場合は財務諸表の貸方を見て検討判断をする。
また3のWACCを下げるとは、WACCは加重平均資本コストと言って企業が資金調達をする際にかかる調達コスト(直接・間接)の加重平均のこと。
この資金調達によって得た金で投資を行い、得たリターンはROIC(投下資本利益率:Return On Invested Capital)に表れる。
だからEVAはROICとWACCの差額になる。
つまりEVAを上げるためにはより多くのROICを手に入れるため、WACCを下げることが求められる。
このように株主としてはこのEVAの推移をチェックしていく中で企業はどこに取り組んでEVAを上げたのかをみれば、この会社が今後成長の可能性がどれだけあるかがみえてくる。
株主総会招集通知をEVAという側面でみれば、会社が掲げている中期経営計画の実現可能性を評価することができて、投資判断できるかもしれない。
これがEVAなのだ( `ー´)ノ