- 世界最大のファンド会社というブラックロックとは何か?
- ブラックロックとはどんな組織なのか?
- ブラックロックはどのような軌跡で世界最大のファンド会社になったのか!?
- ブラックロックの主な投資商品について
- そして主な投資先はどうか
昨年末に仮想通貨について、世界最大のファンド会社であるブラックロックがレポートを書いたというニュースを読んでからずっと気になっている。。。
それは、
世界最大のファンド会社というブラックロックとは何か?
そこでブラックロックについて調べてみた!
ブラックロックとはどんな組織なのか?
ブラックロックの概要はこうだ。
【会社概要】
会社名:BLACK ROCK
所在地:アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク
設 立:1988年
Chaiaman & CEO:Laurence Douglas "Larry" Fink
事業内容:資産運用業務
資本金:66億ドル
主要株主:メリルリンチ(34.1%)、PNCフィナンシャル(24.6%)、バークレイズ(19.9%)
売上高:125億ドル
総資産:2,200億ドル
従業員数:8,629名
この会社の主要株主は何と
メリルリンチ!
メリルリンチはアメリカの三大投資銀行!
そしてこのブラックロックは1988年に日本法人を設立させている。
会社名:ブラックロックジャパン株式会社
金融商品取引業者:関東財務局長(金商)第375号
所在地:〒100-8217 東京都千代田区丸の内一丁目8番3号 丸の内トラストタワー本館
設 立:1988年
代 表:CEO 井澤 吉幸
代表取締役 有田 浩之
資本金:31億2千万円
従業員数:343名
日本法人のCEOの井澤氏の名前を聞いて、ピンと来ている人もいるかも知れないけれど、彼はゆうちょ銀行の代表を勤めた人。
ブラックロックはどのような軌跡で世界最大のファンド会社になったのか!?
ブラックロックの創業は1988年。
創業期のブラックロックは8人のパートナーにより設立。
当初は債券運用に取り組むが、後にクローズド・エンド型ファンド(発行者が投資家からの解約請求に応じないファンド)、確定拠出型年金の分野に事業を拡大。
またこの時期にブラックロックの資産運用とリスクマネジメント、ポートフォリオ分析等の資産運用業務プロセスを統合管理するブラックロック・ソリューションズ事業の基礎を構築。
このブラック・ソリューションズが今後の成長エンジンになってようだ。
ビジネス領域が拡大する中で1995年ブラックロックの行動原則のひとつ
「One BlackRock」
が確立。
このOne BlackRockは以下の内容になる!
- We are fiduciary to our clients→私たちはお客様の利益を常に第一に考え、言行一致を旨とします。公平性と透明性を重視し、責任をもってお客様の声を届けます。
- We are passionate about performance→私たちはあらゆる業務において、最高のパフォーマンスを追求します。より深く考え、より正しく行動することを求め、探究心をもって学び、専門性を磨くことを奨励します。
- We are One BlackRock→私たちは、多様な人材の英知を集結させることで、質の高いソリューションの提供が可能になると考えています。私たちは、個々の担当分野を超えて幅広い知識を持つべく、努力し続けます。その鍵となるのは、コミュニケーションです。
- We are innovators→私たちはお客様に最善のソリューションを提供するために、イノベーションの最前線を切り拓いていきます。前例にとらわれず、現状に挑戦し 、失敗を恐れずに行動します。これまでに成し遂げてきたことに誇りを持つ一方で、新たな変化をブラックロック社内の隅々にいきわたらせることこそが、我々の進む路です。
全世界のブラックロックの社員8,600人がこの行動原則に沿って意思決定をしているのだ。
1999年NY証券取引所上場。上場時1650億ドルあった資産が2004年末には3420億ドルに拡大。
2006年メリルリンチ・インベストメント・マネジャーズとの経営統合により、株式やマルチアセット、オルタナティブのラインナップを拡充し、規模とネットワークも飛躍的に拡大。
2009年ブラックロック・ジャパン㈱とバークレイズ・グローバルが経営統合。バークレイズ・グローバル・インベスターズとの経営統合により、科学的なアプローチを採るアクティブ運用を強化するとともに、インデックス運用、iシェアーズETF(上場投資信託)ビジネスを獲得。現在は資産運用とリスクマネジメントの分野において金融業界にイノベーションを起こすグローバル企業として、世界の主要な金融機関、年金基金、財団、公的機関、個人投資家など幅広いサービス/商品を提供。
現在世界最大級のファンド会社でありながら、なんと2010年にみずほフィナンシャルグループがブラックロック・ジャパン㈱の株式2%を取得しているのだ!!
ブラックロックの主な投資商品について
○iシェアーズ東証上場シリーズ:外国に上場するETFを信託財産として日本国内で発行される、受益証券発行信託の受益証券(ETF-JDR)
○ヘッジ付外国債券ETF:為替ヘッジ付きの投資適格社債とハイイールド社債ETF。
○スマートベータETF:ボラティリティ(リスク量の低い銘柄(群))、クオリティ(健全な財務体質を持つ企業)、バリュー(割安銘柄)、サイズ(小型株)、モメンタム(株価が上昇基調の銘柄)を組み合わせ。
そして主な投資先はどうか
投資先については大量保有報告書から調べられる。
・東京ガス(保有開始-2002年、現在保有割合-8.16%)
・三菱重工業(保有開始-2002年、現在保有割合-6.24%)
・三井物産(保有開始-2003年、現在保有割合-6.4%)
・イオン(保有開始-2002年、現在保有割合-5.03%)・鳥貴族(保有開始-2014年、現在保有割合-4.08%)
・村田製作所(保有開始-2003年、現在保有割合-6.08%)
・スズキ(保有開始-2002年、現在保有割合-6.22%)
株式については東証がほとんどだけど、ジャスダックなどの新興市場の株式も少し保有しているようだ。
でもそれはiシェアーズの適時開示には掲載がないから、どういう意図で保有しているんだろう?
そして最後にブラックロック・ジャパンのHPには経済の見通しが掲載されている。
そこでは、地政学リスクなどから昨年ほどの上昇は見込めないまでも、日本の株式市場について強気の姿勢がある。
この会社が保有している銘柄を追いかけて投資するという方法も戦略としては有効なのかもしれない。